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2013年1月26日土曜日

パリに雪が積りました(でも先週末の事)

公園内にいくつも出来ていた雪だるま。これはなんだかオリジナルで面白かったのでパチリ!




もう一週間前になりますが、先週末のパリは雪化粧に包まれました!!
土曜日に少し積っていたのに加えて、その日の夜から日曜にかけてずっと雪が降り続いたので
街ものんびりする日曜日の朝には窓から見えるいつもの景色が一変。
自宅に面する大通りも朝はほとんど車が遠っておらず、一面真っ白でした。
息子はもちろん、それ以上にダンナさんが大興奮!!!

「こりゃ外に出ないわけにはいかない!」と

日曜に開いている自宅から少し離れたパン屋さんまで家族でお散歩。
パリでここまで雪が積ったのは本当に久しぶりの事らしく
沢山の子どもたちが目をキラキラさせて雪に触れたり投げたり、老夫婦が腕を組んでゆったりと
お散歩したり、この珍しい光景をカメラに収めようとしている人が沢山いたり
街行く人たち皆がワクワクしているのを感じて、何だかこちらまで嬉しくなっちゃいました。

土曜日には閉められていた近所の公園の門(遊ぶ気満々で沢山の人が集まっていて、皆の落胆ぶりは相当のものでした。しかも子どもたちよりパパたちの。笑)。

日曜日は解放されていて2日間に渡って降り積もった雪の中で、皆が思い思いに遊んでいました。
去年も田舎で雪を経験していた息子ですが、ザクっザクっと雪を踏みしめる感覚が新鮮らしく、
一歩一歩確かめるように歩いていて何だか面白かったな〜。

私と言えば、モスクワに4年も住んでいたけれど、こんな凄い雪は実に久々で

歩き方をすっかり忘れていました・・。
そして普段使ってない足の筋肉が色々と反応しているのをダイレクトに感じて
「そうだよな〜、あんな足元の悪い中、本当に毎日よく歩いてたもんな〜
あれだけ食べてても太らなかったわけだ〜」と一人納得したりして。

雪自体はその後2、3日であっという間に消えて無くなってしまいました。

今週はとても寒い日々だったのですが(ユニクロのヒートテックに助けられました、ホントに)
来週はこれまた一気に気温が上がるみたいで、体調管理に気をつけたいところです。





















2013年1月14日月曜日

今年の初本番、終了!




アルザス地方にあるドイツとの国境にほど近いWissembourg。
毎年8月末〜9月初めにかけてこちらで行われている音楽祭に
2008年からほぼ毎年参加させていただいてます。
(写真は音楽祭で訪れた際に撮ったもの。週末にはドイツから沢山の観光客が
「歩いて」やってきます!)

それに加えて去年の1月、そして今年も1月にリサイタルで呼んでいただきました。
来て下さるお客様の中には顔なじみもちらほらと。
今回は初めて弾く会場だったので(+ピアノの状態が「ムムム・・」だった。)
リハーサルの短い時間で色々と掴みきるのに苦労しましたが
本番では良い緊張感と開放感の間で演奏出来たかな、と思います。

本当に毎回毎回の本番で感じるのは、演奏者と作品と聴衆の三位一体。
昨日は特にそれを実感しました。
演奏会を作るのは音を出す私一人なのではなく、やはり聴衆の方が作り出す空気も
重要な役割を担っているな〜、と。
それを素早く耳と感覚でキャッチして、またこちらから音に乗せて伝える。
そのキャッチボール的な作業が昨日は楽しかった!

そして大好きなモーツァルトで納得のいく演奏が出来たのは収穫!でした。
今回のプログラムはこれまでに弾き込んできた曲が割合多かったのですが
練習中にはまるで閃かなかった様々なアイディアが、突如本番の舞台上で
降ってきたりして、その瞬間的なワクワク感に久々にテンションアップ!
これだからコンサートで弾くのはやめられないのですな〜。
もちろん収穫があった分、反省点も多々あります故、これからの勉強の励みにします。
そして終わった後の疲労感もなかなかのものでした・・。
終演後に飲んだビールの美味しかった事!!!五臓六腑に染み渡りました。
(ドイツに近い分、ビールの質が良いのです!フランスでは貴重。笑)


一緒に来てくれた夫と息子は、うっすらと雪が残る街を探索して
久々にパパと息子2人っきりの時間を満喫したようでした。
1歳〜2歳にかけての時期は、コンサートに連れて行きリハーサルの場に立ち合うと
いつも楽器に向かう私(や夫)の姿を見て泣いていた息子。
最近ではすっかり私たち夫婦がやってる仕事の事も理解してくれるようになって
「ママ、これからおしごと。コンサート、ピアノひくよ」と自分に言い聞かせている姿に
昨日はその成長ぶりを感じました。
あと数年したら会場で聴いてくれる日が来るのかな。


次にこの街を訪れるのは8月。リサイタルに室内楽に盛りだくさんのプログラムです!
また一歩一歩、進んでいきます。






2013年1月7日月曜日

明けましておめでとうございます☆2013



最後の投稿から秋を飛び越えて次の年になってしまった・・このブログ。
今年はもっと更新度を上げていきますので(宣言!)どうぞよろしくお願い致します!

皆様にとって素晴らしい一年となりますように。


今日からダンナさんのお仕事再開、息子の託児所も再開、で
ようやく日常生活がスタートしました。
私は今週末に控えたアルザス地方でのリサイタルに向けて
限られた時間の中で目下練習の日々です。
今回は去年の反省を生かし、プログラムの80%は弾き込んだものを。
(去年は張り切って新曲を沢山入れてしまい、計画性のない直前頑張り型!?の私は
せっかくのクリスマス&新年の家族の時間を心から楽しめなかったです。)
でもレパートリーに入ってるもの、自分の身体に入りきっている曲は
それなりに安心感はあるものの、これまでの殻を破るのが難しく。
初めてその曲と出会った時の新鮮な驚きとかときめきとか、そういうものを
新たに発見したい!とこれはこれで日々格闘中です。


写真(↑)は1月1日ミュンヘン近郊でお散歩しながら見上げた夕空。
凛とした空気が何とも気持ち良かったです。



 こちらはオマケ。息子も日々成長中。時間の流れの早さに驚くばかりです。この分だとあっという間に3歳を迎えてしまいそうです。フランス語&日本語を使い分けながら、一生懸命話す姿はなかなかのもの。そして思いっきり身体を使って遊ぶので(男の子だな〜)その相手をするこちらも体力勝負・・。












2012年8月6日月曜日

下界に戻って一週間。



時間の流れがまるで違います。
すっかり都会の生活(とはいってもまだ街中がヴァカンス〜な雰囲気のパリですが)リズムに戻っています。
山に居たのがウソみたい。

毎日7、8時間は歩いて(登って下りて)いたでしょうか。
今年も本当に数々の絶景に出会いました。エネルギーチャージ!!!

空腹は最高の調味料だ、というのを身をもって実感。
大自然に囲まれて食べるお昼ご飯の美味しかった事ったら!
そして今でもその味が忘れられない、標高2600mのキンキンに冷えた湧き水。
ペットボトルで買える数々の名水なんて比べ物にならない位。


案の定2日目には筋肉痛になり、日頃の運動不足を痛感したものの
(そして来年に向けて体力作りをする!!と密かに決意するのもこの2日目)
毎晩アルニカオイルでマッサージして、その後も上手く乗り切った感じです。


去年はあまり実感出来なかったであろう息子も、今年は自然の壮大さを
身をもって体験出来たはず。その小さな身体でかなりの距離を歩きました。
特に川や湖など、水がある場所での興奮ぶりは大変なものでした。
(ひたすら石を投げ入れてました。。笑)
そして、ずっしりと重くなってきた彼を背負って急勾配を歩いた旦那さんには
ブラボー!を送りたいと思います。



オリンピック、少々出遅れてTV観戦しております。
当たり前ですが、こちらではフランスの選手中心の放送ですので
なかなか日本選手の活躍が見られないのですが・・
その分、これまで知らなかった競技が見れてなかなか興味深いです。

そーれにしても今日のボルトは凄かった!!!!!!圧倒的な強さ。
故に彼にとっての敵は彼自身なのでしょうね。
自らの限界に向かっての孤独な闘い。想像を絶します。尊敬。

そして明日はいよいよ女子サッカー準決勝。日本vsフランス戦。
夫婦揃って観戦出来そうですが、喧嘩になっちゃうかもしれません。笑





2012年7月21日土曜日



今年はなんでも30年ぶりの冷夏と言われているパリ。
確かに肌寒く、常に上着が必要な毎日でした。
来週からようやく夏らしい気候になるようです。


そんな中私たちはパリを脱出し、明日から毎年恒例の山登りへ。
(写真は去年のもの。この場所を訪れたのは2度目でしたが、本当に信じられない
美しさ。。大自然に自分の全てが吸収されてしまう感じ。最高の心地良さです。)
今回はヨーロッパで最も標高が高い村へ行ってきます!


山登りとはまるで縁がなかった私。
初めて連れて行かれた時は、始めこそ遠足に似た雰囲気にルンルンと
足取りも軽やかに張り切って登っていたのですが
下る頃には身体が悲鳴を上げていました・・。
こーんなキツい事、なんでわざわざやるのだ!と一人キレたりしてましたが
あら不思議。これを数回繰り返していると、その魅力にハマるのですね〜。

山登りが子供の頃からの恒例行事だった旦那さんは
これがないと生きていけない!という位、山は彼にとって特別な存在。
数ヶ月も前から地図を広げ、どのルートで何処まで行くか
綿密に計画を練っていました(笑)


息子も4ヶ月の時には一緒に山小屋へ。
1歳過ぎた去年は本格的に山デビューをしました。
山へ行った日を境に目に見えて成長したのを覚えています。

去年は赤ちゃんの頃から使っていた抱っこ紐でおんぶしながらの登山でしたが
今年は本格的なおんぶ専用のリュックサック型のものを購入。
視界も高くなり、大興奮するのでは、と思います。楽しみ!
ただパパ&ママは大きく重くなった息子を背負って歩く体力があるのか
ちょっと心配していますが・・!?



美味しい空気に美味しい水、大自然の中に身を置き頭も身体も空っぽに
リセットしてエネルギーチャージしたいと思います。
日常の雑踏からしばしお別れ、です。




2012年7月20日金曜日



今日で今年度の託児所が終了。
国際色豊かなお友達に囲まれて、息子もグングンと逞しく成長しました。
フランス語もフランス語の歌も沢山覚えて帰ってきて、その吸収力には驚くばかり。
そして子供の社会の中で彼は彼なりに色々と学んでいる模様です。

いつもは自分より年上のお兄ちゃんと遊ぶのが大好きな息子。
来年度からは自分が一番年上になるので、遊び方もまた変わってくるのかな。


世に言う「魔の2歳児」真っただ中な息子ですが、確かに大変。
こちらも色々と試されているような毎日です。
ただ一つ確かなのは、彼の態度は私そのもの、だという事。
こちらのイライラは確実に伝わるし、子供はこちらが思っている以上に繊細。
まずは自分自身がハッピーで居たいな、と思うわけです。


我が家は旦那さんが職業柄本当に旅が多い人なので
シングルマザー期がかなりの割合であります。
もちろん大変ですが、息子が生まれて2年以上経ち慣れてきたのかな。
自分達のリズムを掴み、それなりに落ち着いた過ごし方が出来ています。

「パパは明日からコンサートだから居なくなるのよ。帰ってくるまでの○日間
ママと2人で一緒に頑張ろうね。」と毎回説明するのですが
最近は「がんばれっ、がんばれっ!」と言ってくれる息子です。


でもやはりどこかで気が張っているのでしょうね。
パパが帰ってくると、大興奮で喜び駆け寄って行く息子とハグをする彼を見て
安堵と嬉しさから毎回何故か涙が出そうになるのです。いやはや、困ったもんだ。
不在の期間が長ければ長いほど、彼が帰ってきた一日は私の涙腺もオカしな事に。笑


家族一緒の時の母&妻である自分
シングルマザーの時の自分
個としての自分


最近はこの3つの自分が存在している感じです。



さ、明日も沢山笑って過ごしましょう!







2012年7月15日日曜日

色々思うこと。



あれは2007年春頃だったかな。コンサートのために来日してたフランス人音楽家達を
渋谷のレストランへ連れていくために乗っていたタクシーで、隣に座っていた
チェリストRが、煌々としたネオンで覆われた街を見ながら私に質問しました。

「ねー、アキコ。この膨大な電気はどこから来てるの?原発?日本の原子力発電の割合ってどの位なの?」

「うーん、良く知らないや」


終了。

本当に恥ずかしながら、電気の事、原発の事、全くと言って知らなかったのです。無知。
そんな自分にちっぽけな疑問も感じなかった。



それから4年が経ち、3.11が来た。
自然の残酷な仕打ちに言葉も無くし、ただただ遠くから母国の事を思う日々。
そして原発が爆発した・・。

今思えば、日々の「つぶやき」用にちょっと足を踏み入れてみようと始めた
Twitterが、あの震災後、もの凄い早さで様々な情報を得るツールと変化して
これまで考えもしなかった問題を自分の目の前にドーーンと突きつけられたような
気がします。


震災で何も被害を受けてないにもかかわらず、あの衝撃はやはり心に突き刺さり
直後のコンサートでは最大限の祈りを込めて演奏し、その後NYをダンナさんの
コンサートを聴く目的で訪れ、セントラルパークで息子と散歩しながら
9.11の事をあらためて考えたりしてました。
(この辺で以前のブログの投稿が途絶えたと思います)



そしてぽっかりと時間が出来た約2ヶ月の間、毎晩毎晩何かに取り憑かれたかのように
原発、放射能、チェルノブイリ事故etc.についてのビデオを見て、本を読み
Twitterで日本の状況を追いながら(デマが多いと言われてますが、1年以上経ってみて
そのほとんどの情報がTVや新聞で伝えられていた事よりも正確なものだと分かっています)実態を知れば知るほど、様々な思いがグルグルと自分の中に渦巻いて、
人間ってなんて愚かなんだろうか、と勝手に絶望して、やる気を無くし、
本当にどんよりした日々を送っていました。




東京電力はこれまでの事故後の対応を見ていて、言うまでもなく最悪最低だし
日本の政府がやっている事は明らかに間違っていて、大手マスコミだって
正確な情報を伝えない。
いわゆる日本の学校時代は、先生の言う事を疑う事もなく「ハイハイ」と聞く
「優等生」タイプだった私にとってはそれが一番ショックだったかな。
まさか、自分の国で、と。


今はインターネットという便利なものがあり(時にそれが弊害ともなるけれど)
家に居ながら自分一人で膨大な情報を掴む事が可能です。
もちろんその膨大な中から正しいものを選び取るための知識は必要で
その為には勉強しなくてはならないけれど。


「被曝」なんて言葉を自分が使う日が来るとは想像だにしなかったけれど
色々と勉強していくうちに、やはり妊婦や赤ちゃん、幼児は細心の注意を払うべきだと
いう結論に自分の中で達して、自分で得た情報をSNS(Facebook、mixiなど)で
発信する事を始めました。直接話せなくても、これを見て何か思ってくれたら、と。
福島、東北はもちろん、東京には自分も10年近く住んでたし共に勉強した仲間が
沢山住んでいて。しかも私と同じ母親、もしくは母親になろうとしている友人も
少なからず居る。特に彼らには内部被曝は出来るだけ避けて欲しい。
私は海外に住んでいるし、はっきりいってただのおせっかいかもしれないけれど
知ってしまったからにはどうしても彼らに伝えたかった。



国内全ての原発が停止した5月5日。
フランスで鯉のぼりを眺めながら日本がどういう方向に舵取りするのか
少しだけ期待を旨に抱いたりしてました。

それからたった1ヶ月ちょっとで政府は大飯原発の再稼働決定。
福島の事故後、それも早い段階で世界数カ国が原発を廃止する方向に
舵取りをしたのに対し、日本は全く逆の方向へ。はっきりいって失望しました。
夏の電力不足に備えて、との事らしいけれど
再稼働した直後に火力発電8基を停止したとか。嘘つき。
今も福島第一原発の事故は、収束の目処すら立っていないのに・・。



原子力発電というのは停止すればおしまい、という訳ではなく
その後の使用済み核燃料の処理に膨大な時間がかかります。
放射性物質の毒性が消えるまで数百万年・・。
これを遠い先の世代の(仮に原子力が消滅したとして、もうその存在すら
知らないような)人間が管理出来るのか。
完全に見切り発車をしてしまったのですよね。
日本のみならず世界中に汚染地帯がある。それによって苦しんでいる人たちが居る。
こんなもの続けて良いはずがありません。



私の住んでいるフランスは実に電力の8割が原子力発電に頼っている原発大国。
日本と違って地震の起きる可能性はとても低いですが。
過去には小さな事故は沢山起きていて、やはりそれは全世界共通で
国民には隠蔽されてきたらしい。(チェルノブイリ事故の発生後は、政府は
「放射能雲は国境沿いで止まった」と言ったとか。。ありえない。)

ただこちらではTV局が自国の原発に対する疑問を追う番組を制作したり
公の場でこの問題を議論する場が設けられています。
大手メディアが本来の役割を全く果たしていない日本と比べたらかなりマシかと。
とにかく資源の問題、福島事故後の世界の流れを考えても、いつまでもこのままの方法で
続けられるとは思いません。オランド新大統領も原発を減らす方向を示唆しています。
自分が現在住んで子育てしている国ですし、こちらも注意深く見守っていきたいと
思います。



日本には世界に誇れる素晴らしい技術力があるはず。
それを、原発ではないエネルギー政策に全力で注げば
必ず次への糸口が見つかると信じています。
原発によって膨大な利益を得ているほんの一握りの人間達が
これまでのように猛烈に阻止しようとするでしょうけど、
さすがに国民もこの国の異常事態に気付き始めてるでしょうし
一人一人が強く望めば、世界は変えられるはず。
そろそろ「無関心」から脱してみませんか。



私自身、一児の母でもあります。
今回のようなとんでもない事故が起こってしまった場合に
何の罪もない、選択肢もない子供たちが一番にその身体に影響を受けてしまう
人の手には負えない恐ろしいものをばらまく原発は要りません。



最後に今も毎日福島第一原発内で作業をして下さってる方々に感謝。
そして本当にお願いだから、もうこれ以上大きな地震が起こりませんように。